昭和36年に創立された、横浜市道徳研究会で長年にわたって、引き継ぎながら研究されてきた道徳科の授業について発表がありました。道徳の授業の作り方について、導入、展開前段、展開後段、終末という構成に基づいて話を進めていかれました。
導入の部分では、横浜の道徳独自の言葉や授業スタイルが、なぜ今のような形になってきたのかという本田先生から歴史的な話がありました。
また、展開前段・後段と見立てて黒木先生は、12月に公開された横浜市道徳研究会の授業の様子や考察の話をされました。実勢の授業の様子のDVDを見ながら、話をしていただけたので、机上の子供の姿ではなく、実際の子供の反応を見ることができ、とても参考になりました。
本時をするために事前にいくつかの授業を行ったり、事前の仕掛けをしたりする、横浜独自の「学習の総合化」を組んだ手立てについての話もありました。
また、価値に照らして自己を振り返る、横浜の研究会の言葉で表すところの「振り返り」についてDVDの映像をみることができたので、書くのではなく横浜特有の自分のことを語る場面を見ることができました。
参会者の方からの質問は評価のことにも広がりました。
「今の授業だったら、黒木先生は、どんなところを評価するか?」という鋭い質問に実際に評価をつけている担任からの視点で黒木先生が答えていました。日ごろから少しずつ授業が終わったあとに子供たちが感想等を記述しており、子供たちの様子や変容にアンテナを張り巡らせているので、「成績をつけるときにそんなに苦労することはなかった。」という頼もしい回答もきかれました。
日本道徳教育学会 神奈川支部
第17回 神奈川支部学習会
2017.2.25
於 國學院大學 たまプラーザキャンパス